📊 QC7つ道具 クイックリファレンス

品質改善の基本ツールを一目で理解

パレート図

概要

不良項目を多い順に棒グラフで表し、累積曲線を添えた図。全体の80%の不良原因は上位20%の項目から生じるという「パレートの法則」を視覚化します。

使い時

「何から改善すべきか」優先順位をつけたいとき

作り方

  • ①データ収集
  • ②項目別に集計
  • ③大きい順にソート
  • ④棒グラフ作成
  • ⑤累積曲線追加

重要ポイント

上位2~3項目で全体の70-80%を占めることが多いため、その項目に集中すれば最大の効果が得られます。

現場例: 月間の不良モード別発生件数を整理した結果、「キズ」が全体の45%で最多。ここから対策を始めることで、全体の不良削減率が大きく改善。
特性要因図

概要

結果(特性)と要因の関係を魚の骨状に整理した図。問題の原因を網羅的に洗い出すために使用します。

使い時

「なぜこの問題が起きるのか」原因を網羅的に洗い出したいとき

作り方

  • ①特性(結果)を右に書く
  • ②大骨(4M等)を引く
  • ③中骨・小骨を追加
  • ④ブレーンストーミング結果を記入

重要ポイント

4M(Man/Machine/Material/Method)に加えて、Measurement(測定)とEnvironment(環境)も含める6M視点が有効です。

現場例: 「製品の寸法不良」という問題を4Mで原因分析。作業者の経験不足(Man)、装置の経年劣化(Machine)が主要因と判明し、教育と設備更新を実施。
ヒストグラム

概要

データの分布状態を柱状グラフで表した図。データのばらつきと規格との関係を視覚的に理解できます。

使い時

「データのばらつきはどうか」分布の形状を確認したいとき

作り方

  • ①データ収集
  • ②区間を決める
  • ③度数表作成
  • ④柱状グラフ作成
  • ⑤規格線を重ねる

重要ポイント

正規分布か、偏りがないか、規格の上限・下限を超えていないか、ピークは1つか複数かを確認。

現場例: 部品の重量データ100個の分布を確認したところ、2つのピークが見られた。機械を2つ使用していたことが判明し、機械ごとの精度調整で改善。
管理図

概要

工程の時系列データを管理限界線(UCL/LCL)と共にプロットした図。工程の安定性をリアルタイムで監視します。

使い時

「工程が安定しているか」時間経過での変動を監視したいとき

種類

  • X̄-R管理図:計量値の平均と範囲
  • p管理図:不良率
  • np管理図:不良数
  • c管理図:不良数(定数個当たり)

重要ポイント

管理限界を超えた点、7点連続の傾向、周期的なパターンに注意。これらは工程異常の信号です。

現場例: 毎時間の寸法データを管理図で監視。午後3時頃にUCLを超える傾向が見られたため、原因を調査→高温環境が発見され、冷却装置の追加で改善。
散布図

概要

2つの変数の関係を点でプロットした図。2つの要因の相関関係を視覚的に判断できます。

使い時

「2つの要因に関係があるか」相関を確認したいとき

作り方

  • ①X軸・Y軸を決定
  • ②2つのデータペアを収集
  • ③点をプロット
  • ④相関の有無を判断

重要ポイント

正の相関/負の相関/無相関を判断。ただし相関があっても因果関係があるとは限らないことに注意。

現場例: 加工温度と製品硬度の関係を確認したところ強い正の相関が見られた。温度を最適値に設定することで、硬度のばらつきが大幅に削減。
チェックシート

概要

データ収集を簡便にするための記録用紙。現場での手軽なデータ記録を実現し、他の6つの道具への入力データになります。

使い時

「データを手軽に集めたい」現場でのデータ記録時

種類

  • 記録用チェックシート:データの記録
  • 点検用チェックシート:OK/NG判定
  • 不良の類別用:不良内容の分類

重要ポイント

記入が簡単で、誤記入が少なく、集計しやすい設計が重要。現場での運用を想定した作成が必須。

時間帯 キズ 寸法 色むら 合計
09:00 |||| || | 7
10:00 ||| |||| - 7
現場例: 1時間ごとの不良種類別チェックシートを導入。✓マークで簡単に記録でき、その集計データがパレート図作成の基礎になりました。
層別

概要

データを要因別に分けて分析する手法。他の6つの道具と組み合わせることで、隠れたパターンや原因を発見できます。

使い時

「データを分けて見ると何かわかるか」隠れたパターン発見したいとき

層別の視点

  • 機械別:異なる装置ごと
  • 作業者別:異なる担当者ごと
  • 時間帯別:朝/昼/夜シフト別
  • 原材料別:仕入れ先ごと
  • 製品型式別:品番ごと

重要ポイント

全体では見えない問題が、層別によって浮き彫りになることがあります。統計的には「隠れた層別」が存在しないか常に意識。

現場例: 部品の重量分布に2つのピークがあった問題。機械別に層別したところ、機械Aと機械Bで異なるピークを示していることが判明。機械ごとの精度調整で解決。

使い分けガイド

質問に答えていくと、あなたに最適なQC道具が見つかります。

❓ ステップ1

データはもう集まっていますか?

📋 おすすめ: チェックシート

まずはデータを手軽に集めることが大切です。チェックシートで効率的にデータを記録しましょう。

❓ ステップ2

データから何を知りたいですか?

① パレート図

不良項目を優先順位つけて整理し、最大の改善効果を狙う!

② 特性要因図

問題の原因を魚の骨状に整理して、包括的に原因を洗い出す!

③ ヒストグラム

データの分布形状を把握し、ばらつきの原因と規格との関係を理解!

④ 管理図

工程の時系列変動を監視して、早期に異常を発見する!

⑤ 散布図

2つの要因の相関関係を視覚化して、最適条件を発見!

⑦ 層別

データを要因別に分けて、全体では見えない隠れたパターンを発見!